寄稿: Parag Sawant
フィッシング詐欺師は、ユーザーの重要な情報を手に入れるチャンスを増やすために、さまざまな計略を繰り出し続けています。シマンテックが最近確認したフィッシング攻撃の場合は、男性と女性のどちらが偉いかと質問する偽の投票サイトを通じてデータが集められていました。
フィッシングページは無料の Web ホスティングサイトを利用しており、Facebook ユーザーを標的にした偽の投票ページには、「WHO IS GREAT BOYS OR GIRLS?(男性と女性、どちらが偉い?)」という質問と[VOTE(投票)]ボタンがあります。ページには、投票結果を示す棒グラフも埋め込まれており、過去 4 年間の総得票数が示されます。このようなグラフがあることで、より本物らしく見えます。
図 1.投票サイトへの登録を求める Facebook アプリケーション
最初のフィッシングページには、投票プロセスを開始するボタンがあります。このボタンをクリックすると、次の図のようにポップアップウィンドウが開き、ユーザーのログイン ID とパスワードを入力するよう求められます。
図 2.ユーザーのアカウント情報の入力を求めるポップアップウィンドウ
ポップアップウィンドウには、男性か女性のどちらかに投票するためのボタンと、投票を送信するボタンも表示されます。フィールドに必要な情報をすべて入力し終わると、投票した情報を確認するための確認ページに進みます。
図 3. ユーザー情報を入力し終わると、投票の確認メッセージが表示される
ここで最初のページに戻ろうとして、投票数が定期的に増えていることに気付きました。先ほど 4,924,055 だった数値が、今見ると 4,924,096 になっているのです。
図 4.変化する前と変化した後の投票数の比較
今回のフィッシング詐欺師は以下の URL を使っており、そのサブドメインからこれがアプリケーションであることがわかります。
[http://]smartapps.[削除済み].com
このサイトに騙されたユーザーは、個人情報を盗まれ、なりすまし犯罪に使われてしまいます。
偽アプリケーションを餌に使う手口は珍しいものではありません。インターネットを利用する際には、フィッシング攻撃を防ぐためにできる限りの対策を講じることを推奨します。
- アカウントにログインするときに、アドレスバーの URL を確かめ、間違いなく目的の Web サイトのアドレスであることを確認する。
- 電子メールメッセージの中の疑わしいリンクはクリックしない。
- 電子メールに返信するときに個人情報を記述しない。
- ポップアップページやポップアップウィンドウに個人情報を入力しない。
- 個人情報や口座情報を入力する際には、鍵マーク(画像やアイコン)、「https」の文字、緑色のアドレスバーなどが使われていることを確かめ、その Web サイトが SSL で暗号化されていることを確認する。
- ノートン インターネットセキュリティやノートン 360など、フィッシング詐欺やソーシャルネットワーク詐欺から保護する統合セキュリティソフトウェアを使う。
- 電子メールで送られてきたリンクや、ソーシャルネットワークに掲載されているリンクがどんなに魅力的でも不用意にクリックしない。
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