シマンテックは現在、Internet Explorer 10 に影響するゼロデイ脆弱性の悪用の可能性が確認されたという報告について調査しています。これは、米国の Web サイトに侵入し、それをホストとして利用した「水飲み場型」攻撃のようです。無警戒なユーザーが水飲み場型攻撃の Web サイトにアクセスすると、ゼロデイ攻撃がホストされている別の侵入先の Web サイトにリダイレクトされます。
シマンテックはこのゼロデイ脆弱性の可能性について、攻撃経路や関連するサンプルの解析を続けています。初期の解析によって、Adobe Flash の悪質な SWF ファイルに、32 ビット版の Windows 7 と Internet Explorer 10 を標的にしていると思われるシェルコードが含まれていることがわかりました。被害者のデスクトップのスクリーンショットを撮り、攻撃者が被害者のコンピュータを制御できるようになるバックドアも特定されています。シマンテックはこのファイルを Backdoor.Trojanとして検出します。
また、今回の水飲み場型攻撃に対して以下の IPS 定義も提供しています。
シマンテックセキュリティレスポンスは現在、この問題について Microsoft 社と連携しており、保護対策の更新を予定しています。引き続き、このブログで情報更新をご確認ください。
更新: 2014 年 2 月 14 日
このゼロデイ攻撃の可能性に関連するファイルについて新しい情報があります。
危殆化した Web サイトにインジェクトされた iframe によって読み込まれる悪質な .html ページは、Trojan.Malscriptとして検出されます。この悪質な .html ページは、リモートサイトから PNG ファイルをダウンロードする Flash ファイル (Trojan.Swifiとして検出されます) を実行します。PNG ファイルを開くと、無害そうに見えるソフトウェアのロゴが表示されますが、実際には暗号化された 2 つのファイルが画像ファイルの末尾に添付されています。そのうちの 1 つは DLL ファイルで、その唯一の目的は、最初に説明したペイロードであるもう一方のファイルを実行することです。この DLL は Trojan Horseとして検出され、ペイロードの検出名は Backdoor.Trojan から Backdoor.Winnti.Bに変更されています。
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